私たちトーソーの社員は、誰もが「トーソーはカーテンを日本中に広めた会社」という自負を持って業務に取り組んでいます。しかし当社が取り扱う製品はカーテンレールであり、カーテンそのものではありません。では、なぜそのような思いが社員に根付いているのでしょうか。それは当社が創立時に実践したマーケティング手法に由来します。
当社の創立は1949年で、戦後の住宅普及期にあたります。当時はまだカーテンの存在が広く認知されておらず、それならば「まずは自社製品ではなく、カーテン自身の便利さや美しさを世の中にPRしていこう」という方針を立てました。当社の営業担当がミシンを担ぎ、カーテンの縫製方法を説明するために全国を回っていたのも、その方針を反映してのことに他なりません。そうした努力の結果、カーテンと一緒にカーテンレールも広く普及していくこととなったのです。
自分だけのことを考えるのではなく、まず他人のために尽くす。それが巡り巡って必ず自分にも返ってくる。そうした「利他の価値観」に近い考え方が、現在も会社の風土として定着していると思います。ちなみに当社が求める社員像のトップに掲げているのも「フォア・ザ・チーム」であり、この考えを継承していると言えるでしょう。